> A. h.  G. U. Y. s ! 小話『 バレンタインデー・キッス 』 Up! 忍者ブログ
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六蒼竜紅蓮腕BA・SA・RA咆哮!

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初めて書いた学パラです。
2~3年くらい前に地元で開催した戦/国オンリーで無料配布した小話です。

本当に初期のダテサナ文なので今読み返すとこっ恥ずかしいですが、もう開き直ってほとんどそのままUpしました(^^;)

一応ここで読みやすいように改行は変えております。
後ゆきの台詞でおかしいのがあったので二文字だけ削除しました。

せいじん指定はございませんのでどなたでも気軽に読めると思います。
でもキスはしています(笑)


しかも季節外れのバレンタインネタですが、それでも宜しければ下へどうぞv



*********************************

バレンタインデー・キッス 


 

幸村はジッと見ていた。
机の上にある瓶。
政宗にあげようと思い、買った蜂蜜。
蜂蜜は蜂蜜でも、チョコレート味の蜂蜜。


チョコハニー。


今日は二月十四日、バレンタインデー。
大好きな人に愛を込めて、大切な人に感謝の気持を、そんな想いをチョコレートと一緒に贈る。
 

幸村にとって大切な人であり、これからも一緒に居たいほど大好きな人、伊達政宗に渡そうと思い、散々悩んで、使う人の好きなように使う事が出来るというチョコハニーを。
料理が趣味でもある政宗にはピッタリと思い買ったチョコレート味の蜂蜜。
 

高校生にもなって、まさか自分が誰かにチョコレートをあげるなんて思ってもみなかったが、政宗の事を想いながらの買い物は、とても楽しくて心の中が暖かった。
だけど、いざ渡そうと思い教室へと行った時、数人の女の子から告白を受けて渡されたチョコレート。
 

その光景に幸村は、何故かその場に居たくなくて走り去ってしまった。
そのまま渡す事が出来ずに家に持ち帰ってきてしまった瓶を、ギュッと握り締めて幸村はハァと深くため息を吐く。

 

コツン。

 


窓ガラスに小石が当たり音が鳴る。

政宗が幸村だけに会いに来た時にする呼び出し方法だと分かって、幸村は慌てて窓を開ける。


「よう!」
「政宗殿!どうして・・・」
「降りてこられるか?」
「あ、ちょっと待っていて下され!」


窓を閉めて、幸村は静かに、足早に階段を降りて、玄関へと向い、外へ飛び出す。


「こんな時分に、どうしたのでござるか?」
「いや、アンタの方が俺に用事があったんだろう?」
「えっ!?」
「クラスまで来たのに、俺が違う奴と話していたのを見て、そのまま行っちまっただろう」
「気付いておられたのか?」
「当たり前だろう、俺がアンタの気配に気付かない訳がないだろうが!」


そんな事を言われるとは思ってもいなかった幸村は驚く。だけど政宗のその言葉が凄く嬉しくて、幸村はクシャリと顔を歪ます。


「お、おい、どうした!?何かあったのか?」


今にも泣きそうに見えた政宗は慌てる。


「ち、違うでござる。政宗殿が会いに来てくれて,、嬉しくて・・・」
「そ、そうか・・・」


へへっ、と笑う幸村を見て政宗は安堵する。


「で、一体どんな用だったんだ?」
「あ・・・」


ふと手を見ると、さっき握り締めた瓶を、そのまま持ってきてしまっていた事に気がつく。


「これを政宗殿に渡そうと・・・」
「んっ?」


目の前に出された瓶を見て、政宗がその瓶を幸村の手から受け取る。


「これは・・・」
「あ・・・その、今日はその・・・二月十四日で、これはその、あの・・・チョコレートハニーでござる!」


ゴニョゴニョと口篭もってきた幸村だったが、ギュッと目を瞑り、最後は開き直ってハッキリと政宗に言う。幸村の言葉に政宗は面食らう。


「俺に?」
「そうでござる!」


そのまま何も言わなくなってしまった政宗を、恐る恐る目を開けて見ると、その顔が物凄く嬉しそうに笑っていた。


「政宗殿?」


幸村が声を掛けると同時に、政宗はギュウッと幸村の身体を抱き締める。


「ま、政宗殿!」
「嬉しい・・・」
「えっ・・・」
「今日一日、幸からくれるのをずっと待っていたんだぜ、俺は!」
「えええっ!?」
「まったく、毎年抱えきれねぇくらいのチョコを貰っていた俺が、今年は全部断って、たった一つのチョコを待っていたんだぜ。このまま貰えなければ、物心ついた時からチョコを貰っていた俺の記録が途絶える所だったぜ!」


ニヤリと笑う政宗に、幸村は段々と恥かしくなってきて政宗の胸に顔を埋める。


「それは、すまぬでござった」
「まったくだ、悪いと思っているんなら詫びが欲しいんだが・・・」
「詫び?」


政宗は幸村から貰った瓶を開けると、チョコハニーを指で掬う。
幸村の唇に塗ると、ペロリと幸村の唇ごとチョコハニーを舌で舐めとる。


「な、な、な!!」
「甘いな、でも美味い!」


政宗のしてやったりという顔を見て、幸村はむぅっと口を尖らせたかと思ったら、政宗が持っている瓶の中に指を入れ、チョコハニーを掬い、政宗の唇に塗ると、幸村もペロリと唇を舐める。
そんなありえない幸村の行動に、政宗は驚き目を見開くと、どうだとばかりの幸村の顔が可愛くて、愛おしくて、政宗はまた幸村の身体を抱き締める。


「まったく、アンタって本当に最高だぜ!」
「政宗殿?」
「お返しは俺の特製、特大チョコレートケーキを作ってやるからな、楽しみにしておけ」
「おおおっ、政宗殿のケーキとは。某、楽しみにしているでござる!」
「ああ、約束だ」


そう言って政宗は幸村の唇に軽くキスをする。


「某も・・・」

 

幸村もお返しにと言わんばかりに軽く政宗にキスをする。

 

 


「はぁ~・・・甘い甘い。俺様虫歯になりそうだよ!」

 

 


二階の自分の部屋から二人を見ていた佐助は両頬に手を宛てて、肩を竦めながら痛そうにブルブルと震えていた。
 


□ おわり □

***************************************

文の中に出てくるチョコハニーは本当にはちみつ専門店でバレンタイン限定で売っていて試食した時美味しくて思わず自分用に買った事があります(笑)
この話、書いた時えらく長くなってしまってこれじゃあペ-パーじゃなくて無料冊子になってしまうとなって慌てて短く書きなおしました(爆)
何とかペーパー2枚に落ち付いてホッとしか記憶があります(笑)
長い方の話にはアニキ(ちょうそかべ君)も登場してたり・・・←これはそのうち日の目を見せたい・・・が希望(^^;)
 

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